大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(う)1516号 判決

原判決挙示の証拠に依れば、被告人が高倉登外数名と原判示日時場所において一回金十円乃至二十円を賭し、花札を使用し、俗に八十八の馬鹿と称する賭博をした事実を認めるに足り、記録を精査検討しても、原判決の右事実の認定が誤認であり、被告人が右賭博に全然関与しなかつたことは到底これを窺うことができない。しこうして、右のように一回の賭金が十円乃至二十円であり、又所論のように賭者の所持金の合計が百十円であつたとしても、金銭はその性質上刑法第百八十五条但書にいわゆる一時の娯楽に供する物でないのみならず、貨幣価値の変動を考慮しても、十円乃至二十円の賭金が所論のように犯罪とするに足らない賭金であると解すべきものではないから、被告人のなした右賭博が一時の娯楽に供する物を賭したものとして全然罪とならないものということはできない。従つて原判決には所論のような違法はないから論旨は理由がない。

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